「きねや菓寮」4月12日
グランドオープン
創業1811年の老舗菓子店「杵屋本店」から2023年に創業212年を迎えるこの春、旧杵屋東青田店を改装し、『きねや菓寮』をオープンいたしました。菓子とお茶を愉しむカフェを併設し、菓子や陶器などを販売する新業態のお店です。コンセプトは「継往開来」。創業から212年受け継いできた伝統や技術を活かしながら新たなエッセンスを加え、体験の要素を交えながら、今まで菓子に多彩な菓子の魅力を伝えられるようなお店にしたいと考えております。新しいお店を是非ご覧いただけますよう、皆様のお越しを心よりお待ちしております。
素材と季節を愉しむ
菓子とお茶
自社運営となる『きねや菓寮』内のカフェでは、素材の美味しさ、出来たての香りや食感、温度など、出来たてだから味わえる菓子の魅力を体験していただけます。また、カフェで提供する日本茶や紅茶、コーヒーも、菓子の美味しさを最大限に味わうことができるものを国内外から厳選して使用しています。
発売以来56年もの間、杵屋本店のロングセラー商品として人気を博してきた「リップルパイ」を再構築した『生リップルパイプレート』や、栗本来の香りと味わいを楽しむことができる『絞りたてモンブラン』。どら焼きの皮とこだわりの自家製あんを自分で楽しめる『自家製餡プレートどら焼き・最中セット』など季節に合わせた菓子を用意しています。
発売以来56年もの間、杵屋本店のロングセラー商品として人気を博してきた「リップルパイ」を再構築した『生リップルパイプレート』や、栗本来の香りと味わいを楽しむことができる『絞りたてモンブラン』。どら焼きの皮とこだわりの自家製あんを自分で楽しめる『自家製餡プレートどら焼き・最中セット』など季節に合わせた菓子を用意しています。
お飲み物には、菓子に合わせて、茶葉の香りやお茶の景色を楽しめる京都の老舗茶舗「一保堂茶舗」のお茶や、上質な茶葉と世界中から厳選したフルーツや花々を贅沢に使用し東北初上陸の北欧紅茶をお飲みいただけます。
きねや菓寮では、他の杵屋本店のお店では買えない「生リップルパイ」を限定販売しております。「リップルパイ」は発売から57年人気を誇る山形の銘。57年目の新作として登場したのが「生リップルパイ」です。昔ながらのくるみ餡はそのままに、パイの形をふっくらとさせ、独自のブレンドで配合した北海道産生クリームをたっぷりとお詰めしました。ヨーロッパ産発酵バターを使用したパイ生地と、味わい深い生クリーム、くるみ餡の食感が贅沢な一品になりました。
きねや菓寮にお越しの際は、ぜひお土産にお買い求めください。
創業1811年、
受け継いだものと
新たな試みを
杵屋本店は山形市より南に位置する南陽市宮内で1811年正月に創業しました。その後今日に至るまで「本練羊羹」や「杵のもなか」、「リップルパイ」など、創業の地、山形で様々な銘菓を生み出してきました。
今日に至る212年間、歴史の中で様々な困難を迎え幾度も倒産の危機を迎え、そのたびに様々な策を打ち、乗り越えてきた歴史があります。
危機の1つは昭和初期に入る頃、宮内は紡績業が盛んになり多数の紡績工場がありましたが、安い海外製の生糸に押され業績が悪化していました。先代に嫁いだ嫁の実家も紡績工場を営んでおりましたが、業績悪化により倒産。連帯保証人だった先代も莫大な借金を背負ってしまいました。この借金を何とか返そうと本業の菓子業に加え、昭和10年に宮内本店の裏に「カフェーキネヤ」をオープン。当時は大変珍しかった洋食やデザート、お酒も提供していたそうで、店は繁盛し、なんとか借金を完済することができたそうです。
このような歴史を紐解くと、老舗の姿とは、伝統を守ることも大切だが、それ以上に時代に合わせ柔軟に変化していくことも大切なことであり、その両輪を同時に行うことが、真の強い老舗の姿だと感じます。
新業態「きねや菓寮」はそんな杵屋の歴史から着想を得て作り上げたお店です。過去の事業からカフェと菓子販売を融合したお店にしようと考え、構想から3年の歳月を経て誕生しました。新たに据えたブランドロゴは大正8年、大正10年、昭和10年の店舗写真の看板を参考に新たに再構築し、継往開来を表現。他にも店内には過去に使用していた木製番重を什器にリビルドし、菓子木型なども展示するなど、歴史を感じていただきながら新しさも感じられるお店となっております。
今後も、今までの店舗では出来なかった様々な取り組みを「きねや菓寮」で取り組んでいく所存でございますので、是非一度足をお運びいただければ幸いです。ご来店を心よりお待ちしております。